よれよれ将軍のよれよれ日記

日常のことをよれよれと書く日記です。

狸に化かされたのか?

家人からの提案により、

急遽、私たちは猫を連れてくるべく

土手へ向かうことになったのです。

 

以前より、私が猫を連れてこようか

どうか迷っていると、

家「連れてくるにしても、

  ちゃんとトイレとか用意してから!」

とか言ってたくせに、

どういう風の吹き回しかと

思いましたが、

どうやら急激に寒くなってきたので

仔猫が心配になったみたいです。

 

 

私達は猫捕獲用の

洗濯ネットと、

猫輸送用の

ダンボール箱を持って

自転車で土手へ向かいました。

 

前回(10/22水)仔猫と出逢った場所は、

うちから自転車で10分くらいです。

 

 

土手に着き、目的地である

橋の下に自転車を停めて

猫を探しに行きます。

 

前回は橋げたの裏側に居たので、

ライトを片手にそこまで行ってみようと

思うのですが、前回そこで

ダンボールハウスのようなものを

見たので、住人が居やしないか

少し心配になりました。

 

恐る恐る橋げたを回り込み、

前方をライトで照らしてみます。

やはりダンボールハウスがありますが、

人は居ないようです。

そのダンボールハウスは、

人の代わりに猫が住んでました。

もしかしたら、誰かが猫の為に

風除けを作ってあげたのかも知れません。

 

ライトに照らし出されたダンボールハウスには、

成猫が7匹ほど、寒さをしのぐ為に

体を寄せ合って寝ていました。

こんなに居るとは思ってませんでした。

しかし、前述の通り

皆成猫です。そこに仔猫は一匹も居ませんでした。

 

踵を返し、最初に仔猫と出逢った

土手の斜面の方に向かってみます。

 

斜面の方に行くと、

橋の下を金網のフェンスで

囲ってあるスペースがあり、

その金網の中に仔猫を3匹発見しました。

 

3匹も居やがる!

一応私たちの予定では、

1匹だけ連れ帰る予定だったのですが、

さて、一体どいつを連れ帰れば良いのやら。

ちなみに内訳は

茶トラ1匹、キジ猫2匹です。

あの模様は多分キジ猫って

言うんだと思いますが、

少し自信有りません。

 

こうなったら、最初に金網から

出て来た奴で良いかぁみたいな

テンションになりかけましたが、

出来ることなら、前回出逢った奴を

連れて帰りたいです。

 

この状況で1匹だけ連れて帰るという行為に

多少の罪悪感を覚えますが、

どうせ全ての猫を連れて帰ることなど

出来ないのですから、

何処かで線引きをするしかないんです。

1匹だって良いんです。

と自分を納得させます。

 

とりあえず彼奴らをおびき出すため、

金網越しに餌をちらつかせてみますが、

さっぱり寄って来ません。

警戒してるというのもあるんでしょうが、

以前の日記に書いたように

あまり鼻が利いてない様子です。

 

試しに金網の中に

ドライフードを1欠片だけ

放ってみました。

茶トラは比較的鼻が利くのか、

臭いに反応し、

金網の奥から少し前に

やってきて餌を食べてくれました。

しかし、餌を喰い終えると

さっさと定位置に戻ります。

 

こりゃあ長期戦になるぞ~。

 

そこで1時間くらい粘りましたが、

彼奴らはそうそう心を許しません。

これでこそ野良ってもんだぜ。

 

家人と二人で

ちょいと一息入れ、

斜面下の草むらに目をやると

草むらから何かが現れました。

 

……!!

何だあれ!?

 

家「狸だよあれ!」

私「そんなバカな!」

荒川の土手に狸なんか居るのか!?

しかし、幼少時代は

田舎の野を駆け、木の実を食んで

育った家人が言うのであれば

頭ごなしに否定は出来ません。

 

今日は一応デジカメを持参していったので

激写してみました。

してみましたが、あまりに暗く、

被写体が遠くに居る為

ろくに撮れません。

 

比較的見られるものを

いくつかアップしてみます。

狸1

写真手前にあるのは自転車です。

右奥に光る二つの光体が

その生物の目なのですが、

これじゃあ「猫じゃねえ?」と言われても

しょうがないですなぁ。

 

次の写真。

狸2

問題はこれなんです。

写真中央右側にまた光体が

二つ写ってるでしょう。

決してオーブとかいう

ふざけた物体じゃありませんよ。

 

この写真の光部分を

アップにした時、

狸に化かされたかと思いました。

狸アップ

なんだこれは。

狸が提灯にでも化けたかと思いましたよ私ゃ。

目が反射したにしても、

何か……あんまりな色してませんか?

 

ちょいと明るさを調整して、

少し引いた絵がこれです。

狸アップ2

なんかこの写真だけ見ると、

フクロウがこっち見てるようにも見えますが、

何某かの四足獣が座ってこっちを

見てるのが分かるでしょう。

 

さらに引くともっとそれっぽく

見えるのでそれも載せてみます。

狸調整

写真右に、カメラ目線で座ってるのが1匹。

さらに写真左に、右に向かって

歩いているのが2匹居るんです。

この写真だと、

何かゴリラが歩いてるように

見えますが。

これは果たして

狸だったんでしょうか。

 

この画質で分かってくれと言う方が

酷かも知れませんが、

少なくとも犬や猫では無かったですよ。

現場の私達にはもっと鮮明に見えてたんです。

ちなみに私も家人も視力は2.0以上です。

私の視力はレーザーによって造られた

紛い物ですが、家人の視力は

天然物です。

目が悪くては野生児は務まりません。

 

これはもしかすると、

今年の8月に

喜左衛門様(狸の神様)に逢う為だけに

愛媛まで行き、

私「どうか私を化かしてください。」

とお願いしてきた

私の愚行が実を結んだのかも知れません。

喜左衛門様が顕現されたのなら

この勝負はきっと私たちの勝ちです。

 

 

気を取り直して、金網の中の猫に

餌をやっていると、臭いに釣られたのか

何だか土手の猫が

たくさん集まってきました。

って言っても4匹くらいですけど。

 

集まってきた猫が

普通に餌を食べてる姿を見て

安心したのか、

仔猫の中の一匹が

金網から出て来て、

家人の下へ駆け寄りました。

 

が、その仔猫は餌をあげても

何故か食べません。

一応撫でさせてはくれるので、

多少は警戒を解いてくれたみたいです。

 

じゃあこいつを連れて帰ろうとか

抱きかかえた瞬間

物っすごい嫌がられて

ダッシュで逃げられました。

 

これは……もう強制連行しかありません。

 

そこまでして連れ帰る必要があるのか、

という疑問が今でこそ湧いてきますが、

その時の私たちには疑問の余地など無く、

連れて帰らなければという使命感だけがありました。

カルト宗教にはまった人って

こういう精神状態なのかなぁと

反省すること頻りです。以後自重します。

 

逃げた仔猫は、金網の中には

逃げ込んでおらず、

金網の前に置いてある

ダンボールの中で寝てました。

警戒心が有るんだか無いんだか。

 

寝ている仔猫をそっと持ち上げ、

慎重に洗濯ネットに入れます。

猫を洗濯ネットに入れるのは、

獣医に連れて行く時等の

常套手段です。

 

仔猫に危険が無いようにしつつ、

確実にチャックを閉め

連行します。

 

洗濯ネットに入れた状態の仔猫を

さらにダンボールの中に入れ、

輸送準備完了です。

 

この時、ものすごく悪いことを

してるような気がして、

私も家人も膝がガクガク震えていました。

罪悪感なのか背徳感なのか分かりませんが、

こんな思いは二度とごめんだと思いましたね。

 

輸送中の仔猫は非常に大人しかったです。

っていうか微動だにしないので

少し心配になりました。

仔猫にとつてもない恐怖を

与えているであろうことを想像すると

何だか申し訳なくなりました。

結局は、猫の為というより、

猫を飼いたいという欲求を

貫いただけですね。

 

家に着き、そーっとダンボールを

開けると、仔猫は洗濯ネットの中で

怯えていました。

 

洗濯ネットのチャックをゆっくりと開け

ネットから出してあげると、

仔猫は恐る恐るダンボールから

出て、辺りの臭いを嗅ぎ始めました。

最初はもっと壮絶に逃げ回るかと

思ってたんですが、

意外に大人しかったです。

 

しかし、やはり恐怖が強いのでしょう。

仔猫は下駄箱の下の隙間に

潜り込み、出てこなくなりました。

手を伸ばせば撫でさせてはくれるのですが、

外には出たがりません。

 

拉致同然で連れて来ているので、

慣れてくれるまで

しばらくはしょうがないなと思い、

私と家人は居間に引き上げました。

 

私達が居間に行くと、

下駄箱の方から

かすれた声で

「ニャー ニャー」

と聞こえてきます。

 

その仔猫は、きっと今までは

他の2匹と一緒に暮らしていたので、

突然仲間と引き離され

心細かったんだと思います。

仲間を呼ぶかのようなその声に

もうマジで居た堪れなくなりました。

 

しばらくすると、

孤独に耐えられなくなったのか、

仔猫は居間にやってきました。

が、まだ人間に心を許したわけではなく、

パソコンの椅子の下を陣取り

こちらの様子を窺っています。

猫1

またしばらくは出てこなかったのですが、

何かの拍子にそこから抜け出し、

再び玄関の方へ行きました。

 

とりあえず、仔猫用のドライフードは

買ってきてあったので、

水でふやかしたドライフードを

あげてみたところ、

もりもり食べてくれました。

猫2

ああ、良かった。

食欲があればとりあえずは安心です。

 

ちなみに、上の写真で分かると思いますが、

この仔猫は目から膿が出ているのか、

目頭に汚れが溜まっています。

また、鼻も詰まっていて

呼吸もやや苦しそうです。

早急に医者に連れていこうと思います。

 

そんなこんなしてたら

朝5時くらいになってました。

私たちも眠いので、

今日は横になることにします。

 

家中のドアを閉めて、

仔猫の移動範囲を

玄関と寝室のみにしてから

寝ました。

 

すると、やはり仲間が恋しいのか

仔猫が鳴きまくります。

寝室の方にもやってきて

悲痛な声を出し続けます。

 

その仔猫は仲間を探しながら、

着実に寝室を探検し始め、

やがて鏡台の上に飛び乗りました。

 

鏡に映る自分の姿が

仲間の姿に見えるのか、

鏡の前だと安心するようでした。

そして一先ず、鏡台の鏡の前で

その仔猫は眠りにつきました。

鏡台の上に置いてあった

私の枕をベッドにして。

 

朝7時頃だったか、仔猫が再度鳴きながら

寝室の中をうろうろし始めました。

家人が「おいで。」と言ったところ、

仔猫はベッドに飛び乗り、

今までの鬱憤を解き放つかのように

ゴロゴロ言い出しました。

 

こんなゴロゴロ聞いたことない

というくらいの音量です。

そして家人の手や顔に

体をこすりつけ、

ものっすごい甘えっぷりです。

 

ああ、良かった。

こんなに早く懐いてくれた。

 

もしかするとこの猫は、

母猫の温もりをあまり感じることも

無いまま捨てられたのかなぁと思うと

何とも言えない気持ちになりました。

でも、この仔猫と母猫を

引き裂いた張本人が実は

私達かも知れないのは内緒だよ。

 

しばらくはゴロゴロ言って

甘えてくれてたのですが、

突然「ゲホッゲホッ」と吐きそうに

なったので私は慌てて起き上がり、

ティッシュを用意しました。

 

すると、突然起き上がった人間が

怖かったのか、

仔猫は「シャーッ!」と威嚇音を出し、

ベッドから降りてしまいました。

一度懐いてくれただけに

精神的ダメージがでかいです。

仔猫は、結局また鏡台の上に戻ってしまいました。

 

ベッドから起き出して、

ちょっと近付くと

またしても「シャーッ!」と

怒られました。

ちぇっ。

 

ちょいと寝室内を歩いてみると、

ベッド横の小さな絨毯が濡れていました。

ああ、ここでオシッコしちゃったんだ。

でも誰も仔猫を責めることなど

できません。

だって、トイレ用意してないんですから。

どっかにするしかありませんよね。

仔猫だって死活問題です。

 

とりあえず、飼うのに必要な

ものを大急ぎで買ってこなくては

なりません。

この仔猫、近付くと怒る割に、

二人が居間に行ってしまうと

寂しくなって居間に出てきます。

 

なので二人して買い物に出かけてしまうと

寂しくて死んじゃうかも知れないので、

私が家に残り、家人が買い物に行くこととなりました。

 

この時の家人の馬力はすごかったですね。

トイレ、トイレ用の砂、

ミルク、哺乳瓶、仔猫用餌、

餌容器、猫用玩具、etc

どうやってそんなに持ってきたんだ

ってくらいの量を買ってきました。

家人は、猫を飼うのが昔からの

夢だったみたいです。

 

しばらくは仔猫に

怒られっぱなしの二人でしたが、

今日の夜にはこんな感じになりました。

猫3

 

猫4

 

猫5

ああ、もうこの可愛さは反則だろ。

早く目の病気とか良くなると良いな。

 

ところで、この仔猫は

以前出逢ったあの仔猫なのであろうか。

写真で見比べてみる。

土手猫2

うん。この仔猫でした。

やはりこの仔猫は私たちに

飼われる運命だったのです!!

 

って無理矢理締めくくろうと

思いましたが、

何かホントすみませんでした。