よれよれ将軍のよれよれ日記

日常のことをよれよれと書く日記です。

ギトリスリサイタル

さあ、今日もギトリス先生のコンサートですよ。

今日も会場は上野です。

そして幸いなことに今日は祝日なので

会社を休まずにすみます。

前回は大ホールでオーケストラとの共演でしたが、

今日は小ホールでピアノ伴奏での演奏です。

会場に着き、先生はもういらっしゃっているのかなと

きょろきょろしましたが、見当たりませんでした。

とりあえず小ホール入り口前まで移動します。

いつものようにグッズ販売をしてました。

ギトリス翁はあまりCD・DVDを出してないんですよね。

私もギトリス先生のファンのはしくれですが、

CD・DVDは多分全部持ってます。

前回もグッズ売り場を覗いたら

目新しいものが無かったので、

何も買いませんでした。

どうせ今回も何も無いだろうと思いつつ

売り場を覗くと、見たことの無いパッケージが!

「Ivry Gitlis Master Class」とか書いてあるDVDが

置いてあるじゃないですか!

どうやら、Gitlis先生が生徒にヴァイオリンの指導をしている

風景を収めたレッスンDVDのようです。

そんなもん寸分の迷いも無く購入ですよ。

そして、さらにグッズ売り場の左端を見てみると

「ギトリス マスタークラス 聴講生募集」

等と書かれた紙が。

これはどういうことだ?

詳しく読むと、どうやら上記のDVDのような

ギトリス先生が生徒にヴァイオリンの指導をしている様を

聴講出来るようでした。

さらに、レッスン後には

「ギトリスを囲んでの夕食会」なる企画も!

こ、これはちょっと惹かれる。

しかし日付を見ると……明日じゃんこれ!

何でもっと前もって大々的に告知しないの!

さすがに明日じゃなぁ。

でも英語力無いから、聴講に行っても何も分からない上に

ギトリス先生を囲んで夕食をとっても

何一つコミュニケーションが取れない恐れがあります。

通訳居るのかな。

それとも、ヴァイオリニストは英語力必須なのかしらん。

とりあえず今回はパスすることにしました。

英語力高めなきゃ。

小ホールに入ろうとした時、

出入り口で先生とすれ違いました。

軽く挨拶をした程度で、

私達はすぐに席に向かいました。

チケットにD列と書いてあったので、

前から4列目かと思ってたんですが、

3列目でした。

それは何故か。A列なんて無かったからです。

そして、D列の16番とかだったんで

舞台に向かって中央か、やや右寄りかと思ってたんですが

左寄りでした。

それは何故か。D列は10番(くらい)から始まっていたからです。

何この不思議な席の並びは。

色々と謎が残ります。

さあ、そろそろ開演時刻です。

舞台を見てみると、

一見、舞台袖が見当たらず、

楽屋への出入り口も見えません。

これはもしや、ギトリス先生は

客席側から入場してくるのかな、

とか思ってまたもや

きょろきょろしてしまいました。

10分くらいきょろきょろしてた気がしますが、

一向に入場の気配がありません。

おかしいなぁと思っていると、

舞台の裏の方から

ギトリス先生の声が聞こえてきます。

何を言っているのかは

全然聞きとれませんでしたが、

結構語気が強かった印象を受けました。

何か揉めてるのかな、とドキドキしました。

そしていよいよギトリス先生登場。

今日もやっぱり初めは少し硬かった気がしますが、

でも最初から良かったです。

良い音出してました。

ギトリス先生の音に関して、

私は「良い音」「独特」程度の説明しか

書いてませんが、あの音を文章で表すのは

困難を極めますね。

私のイメージを頑張って文章化してみると、

透明感があるのに芯のある音という感じです。

自分と同じ楽器を弾いてるとは思えない音です。

いやまあ、楽器自体は違うというか

楽器の質も違うんでしょうが。

時にこのギトリス先生、

ここ最近の公演では

必ずズボンの右ポケットにハンカチを入れて

舞台に上がっています。

そして、このハンカチで

顔の汗を拭いたり

弦に付いた松脂を拭いたり

鼻をかんだりします。

ええ!?

一枚の布にこんなマルチタスクさせて良いんでしょうか。

弦に鼻水付いちゃうじゃん!

ギトリス先生くらいになってくると

そんなことは気にならないんですかね。

それか、弦に鼻水を塗るのが

あの音の秘訣か…

とか言ってるとファンにブッ飛ばされそうなので

この辺でやめておきます。

演奏については特に触れないでおきます。

説明するだけ野暮というものでしょう。

曲の合間にギトリス先生が

「前から不思議に思ってたんだけど、

 何で自分一人だけ立ってなきゃいけないんだ?

 (客席を向かって)みんな座ってる。

 ピアノ伴走者も座ってる。

 何で自分だけ立ってるんだ?」

 (私の意訳なので著しく間違ってる可能性がありますワラ

等と言って、譜めくりのイケメン兄さんの椅子を

奪い取り、やれやれといった感じで座りました。

イケメン兄さんは舞台裏から

もう一つ椅子を持ってきてました。

ギトリス先生、座って弾くのは別に良いんですが、

すごい姿勢でした。

両足をだらんと開いて、椅子に浅く座って

もうだらしない座り方の典型みたいな

格好で名演をしてました。

見た目と音のギャップが凄い(笑

コンサート中にこういうこと言いだしちゃう辺りも

ギトリス先生らしさと言えます。

一曲(一つの楽章だったかな)だけ座って弾いて、

その後はまた立って弾いていたと思います。

で、曲間に舞台係の人がその椅子を舞台裏に

片付けたら、舞台裏からギトリス先生の

「まだ使うよ!」(多分)

という声が聞こえて、

椅子を再度舞台に戻しに来るという場面も。

今回は音もよく聞こえたし、

相変わらずギトリス先生の演奏は良くて

所々で笑いもあって、

素敵な時間を過ごさせて頂きました。

良いコンサートでした。

ギトリス先生はコンサートの最後に

「日本を第二に故郷だと思っている。

 来年またこの舞台に立ちたい。」

と仰ってました。

来年コンサートが有ったら

有休取ってでも是非また来たいと思います。

本日演奏した小品はこちら。

ギトリス小品演目

ところで、この日もお客さんの中に

ちらほらヴァイオリンケースを背負った人が居ましたが、

何でなんでしょう。

そんなみんながみんな練習帰りってわけでもあるまいし。

もしや、サイン会とか開かれた時に備えて持ってきてるのかなとか

思ったんですが、それは邪推というものですかね。

みんな練習帰りなのかな(笑