よれよれ将軍のよれよれ日記

日常のことをよれよれと書く日記です。

本番で良い演奏をするために

楽器をやっている皆様、こんにちは。

つい先日、同僚の結婚式でヴァイオリンを弾くことになり、

ガチガチに緊張しながらも何とか演奏したよれよれです。

ヴァイオリンに限らず、楽器を弾く皆様にとって、

演奏をする際の精神的緊張という奴は

とても厄介なものだと思います。

家で練習している時はそれなりに弾けていたはずなのに、

いざ本番になると、足は震え、両手は強張り、

弓は何故か跳ねてしまい、

左手も思うように動かない!

ビデオ撮影なんかしてようもんなら、

録画された自分の演奏を見て絶望の底に叩き落される。

多くの方がそんな経験をしているのではないでしょうか。

本番で良い演奏をすること、それは多くのアマチュア(プロも?)

演奏家にとっての大きな課題だと思います。

ここで言う「良い演奏」とは、「自分が納得できる演奏」と言い換えても良いでしょう。

練習の成果を発揮できたかどうか、という意味合いが強いです。

ちなみに私は、緊張すると手が冷たくなります。

というか、手に限らず、四肢の先端が冷たくなります。

何かで読みましたが、これは体が戦闘状態になっているんだそうです。

怪我をしても出血を抑えられるように、末端の毛細血管が収縮し、

敵の攻撃に備えているんです。

古の時代から人間に備わる防衛本能ってやつですね。

演奏は戦いだ!弾き手と聴き手との真剣勝負だ!

とか、そんなこと全然思ってないですけどね。

ただ、上記の理屈で言うと、

結局は血の巡りが悪くなって手が冷たくなっているということなので、

平常時よりは運動性能が落ちるのは間違いないと思います。

さて、いつもように前置きが長くなりましたが、

本番で良い演奏をするために、

私なりに考えたことをご紹介しようと思います。

1.普段から伴奏付きで練習する

2.自分の音が聴こえづらい環境にも慣れておく

3.人前で弾く機会を無理にでも増やす

今のところ私が思うのは上記3点です。

1と2は重複する部分があるんですが、

敢えて分けて考えようと思います。

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1.普段から伴奏付きで練習する

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意外とバカにならないのがこれです。

皆さんが普段どういう練習をしてるのか、

アンケートを取ったわけでもないので分かりませんが、

多くの方が、無伴奏状態でひたすら曲の練習をしてると思います。

メトロノームを使ってるか使ってないかの差があるくらいでしょうか。

こういう状態の人が、いざ伴奏と一緒に演奏しようとすると、

普段行っていない「伴奏を聴く」という行為に神経を使わねばなりません。

すると途端に演奏が覚束なくなります。

基本的には演奏をすることでいっぱいいっぱいなので、

急に「気にすべきこと」を一つ増やされるだけで、

軽いパニックです。

もう一つ重要なことは、

伴奏を聴いた上で正しい音を取るという行為を

日常的に行っておかないと困ったことになります。

それは2で後述します。

とにかく普段から、伴奏を聴きながら弾く練習は積んでおきましょう。

伴奏を聴きながら声に出して歌うのも効果的ですよ。

防音上の都合等で楽器が弾けない時はひたすら歌いましょう。

さて、ここで一つ問題が生じますよね。

専属の伴奏者とか居るわけでも無し、

「普段から伴奏付きの練習なんてできねえよ!」

という怒号が聞こえてきそうです。

でもね、今は大抵のものはパソコンで作れる時代なんですよ奥さん。

そんなに難しいものではないので、

これを機にみんなも、DTMかじってみようぜ!

ちょっとした伴奏データ作るくらいならすぐですよ。

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2.自分の音が聴こえづらい環境にも慣れておく

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これは、分からない人には本当に分からない話かも知れませんが、

飽くまで私視点ということで。

私のようにおっさんになってからヴァイオリンを始めた、

所謂レイトスターターという人種にとって、

「正しい音程を取る」というのは永遠の課題です。

そんな私がヴァイオリンを始めたての頃に、

「今弾いている音が合ってるかどうか」

をどのように判断していたかというと、

他の弦が共鳴してるかどうかを聴くしかありませんでした。

G(ソ)、D(レ)、A(ラ)、E(ミ)の音は開放弦と共鳴するので分かりやすいですよね。

その他の音でも、音が合ってると

楽器が気持ち良く鳴る場合が多いので、

その辺を手がかりに音程を探ることになります。

私の過去の経験だと、弦によってはH(シ)もよく響きました。

♭とかいっぱい付けられると軽くお手上げ状態ですねw

で、狭い練習室やカラオケルームでは、

音が反響しまくるので自分の音がよく聴こえます。

こういう環境で弦の共鳴を頼りに練習を続けると

どうなるかというと

・大きいホールの舞台

・オケとの合奏時

・ピアノ伴奏の音が大きい時

等のシチュエーションで演奏する際に、

音程が取れなくなります。

正確に言うと、自分の楽器の共鳴音が聴こえなくて、

今出してる音が正しいのかどうかが分からなくなるという事態に陥ります。

だって、今まで共鳴音だけを道標に歩いてきたんだもの!

というわけで、1で前述した通り、

合奏や伴奏の音を聴いて正しい音を取るという行為を

日常的に行ってないとこのざまです。

では「自分の音が聴こえづらい環境にも慣れておく」には

どうしたら良いか、具体例を挙げてみましょう。

一番簡単なのは、合奏練習や伴奏合わせを何回も行うことですね。

理屈上簡単ではありますが現実的ではないのは分かっております。

もう少し現実的なラインまで落とすと、

大音量の伴奏データを鳴らしながら練習する方法が挙げられます。

自宅で可能な方はぜひ。

自宅での大音量が難しければ、音楽スタジオを借りる手があります。

とにかく、「自分の楽器の共鳴音が聞こえない程度に他の音が鳴ってる状態での練習」は、

自分の音程の取れなさを自覚するためにも

何回かやっておくと良いと思います。

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3.人前で弾く機会を無理にでも増やす

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これ重要です。

普段の練習と本番で何が違うかって、

自分の演奏をガチで聴いている人が居ることです。

この差は大きいですよ。

聴き手が0か1かで無限の隔たりがあると言っても

過言ではありません。

なので「聴き手が居る状態で弾く」という状況を

積極的に作るようにしましょう。

具体的な方法としては

・会社の会議室に同僚を集めてプチ演奏会をする

・同僚や友達とカラオケに行く際に楽器を持っていって、

 カラオケ中にやや強引にでもヴァイオリンタイムを設ける

・家族や親族を前にプチ演奏会をする

と言ったところでしょうか。

会議室で楽器を弾いても良いかどうかは、

会社に依るところなので万人にお薦めできませんが、

カラオケくらいなら実現可能だと思います。

普段、家で練習をされてる方で、

家に家族が居る状態で練習をしている方は、

「家族が聴いてる状態で練習する」という状況に

慣れてしまってると思います。

しかし、ちゃんと決まった日時にプチ演奏会をすることを

家族内で周知しておいて、本番のつもりで演奏すれば

普段弾き慣れている家族の前でも、

多少の緊張感を味わうことができると思います。

雰囲気作り次第です。

本番で緊張するのも、ある意味では

雰囲気に飲まれてるだけですからね。

このように、人前で弾く機会というのは積極的に増やしていきましょう。

もうちょっとハードルが高い種目に

「路上で弾く」

というものもありますが、

環境的な面(湿気、温度、汚れ等)でも、

セキュリティ的な面でも個人的にはあまりお薦めしません。

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まとめ

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上記を読まれた方はもうお分かりだと思いますが、

要するに、できるだけ本番と同じ環境で練習を積めということです。

結局のところ、本番というものが、

非日常の奇異なイベントだから緊張してパニックになるんだと思います。

本番やそれに近い状況が日常的になってしまえばしめたものです。

そして最後に、

私の最近の考えでは、いくら場数を踏んでも

「本番前に緊張しなくなる」ようにはならないと思ってます。

なので、本番前に緊張して手が冷たくなっても

「うわぁ、緊張してきたー。やばーい!」

とは思わなくなりました。

緊張することは当たり前の前提として受け入れた上で、

「緊張した上でちゃんと弾く」ことを意識するようにしてます。

皆さんも緊張と仲良くなる方法を模索していきましょう。

飽くまでも現時点での私の考えなので、

時間が経ったらまた考えは変わってるかも知れません。

数年後、本番前に一切緊張しなくなった自分が居たら、

それはそれでハッピーなので私は一向に構わん!!