私は、ゴキが嫌いなんです。
国産のゴキです。外国産のは大丈夫です。
少し前に、嫁とウォーキングしてる時に、
某駅前の路上にゴキを見つけました。
私は、地面にしゃがみ込み、ゴキに向かって合掌しながら
「眼福眼福」
なんて言ってました。
すると、私の近くに居た女性が、恐ろしいものから逃げるように去っていったんですが、
あの女性の恐れの原因が、ゴキなのか、私なのか、あるいは一人と一匹の合わせ技だったのかは
今となっては知る由もないわけです。
そして嫁からは
「女の人の近くにしゃがんで、眼福とか言うのやめて」
と叱られ、さらに
「外でゴキが出ると、わざわざ近寄って見に行くけど、本当は好きなんじゃないの?」
と、あらぬ疑いをかけられるわけです。
しかし、この疑い、あながち的外れでもないところがあります。
母の昔話によると、私は、子どもの頃はゴキが好きだったそうです。
毎朝、母が私を保育園に連れて行こうとすると、
私が嫌がって泣くのが常だったそうで。
母は泣いてる私を自転車の後ろカゴに載せて、保育園まで連れて行くのです。
そして、保育園に着くと、保育士のお姉さんが、泣いてる私を見て
あるものを持ってくるのです。
それは、ゴキが数匹捕まっているホイホイです。
それを見ると、幼い私は
「わあ、ゴキブリだー!」
と笑顔になり、そのまま保育園に吸い込まれて行くのです。
いつからゴキが嫌いになったのかは、自分では覚えてないのですが、
このエピソードが真実であるならば、私のゴキ嫌いは後天的なものなので、
実は、先天的な部分では好きなのかも知れません。
しかしまあ、そんな子どものために、毎朝ホイホイを持って来なきゃいけない
保育士のお姉さんには、大変なご迷惑をおかけしたと感じる、今日この頃です。